2011年10月25日火曜日

11/10/24

チュニジア、エジプトに続き、リビアでも2月に入って反政府デモの動きが広がり、42年間にわたってリビアを支配した独裁者カダフィ大佐が20日、死亡した。
リビアの8カ月間を振り返る。

2月14日
エジプトのムバラク政権が崩壊してから3日後。フェイスブックで、カダフィ政権に対する平和的なデモを実施する呼びかけが登場。

2月16日
約200人が、東部の港湾都市ベンガジで人権活動家の逮捕に抗議してデモを実施。警察と衝突するなか、デモ参加者のうち数人が逮捕された。リビア政権高官はCNNの取材に対し、「深刻なものではない。若者たちが喧嘩しただけだ」と語った。

2月18日
リビアの国営放送は、人々がカダフィ政権を支持するスローガンを叫び、旗を振り、カダフィ大佐が乗ったリムジンの周囲を歌いながら歩く様子を放送。

2月19日
抗議活動が暴力へと拡大したものの、死傷者の数は不明。ベンガジでは、兵士が催涙弾や銃弾によって流血ざたとなったとの目撃情報がよせられた。

2月20日
ベンガジで武力衝突が発生。反カダフィ派がベンガジを掌握。カダフィ大佐の次男が国営テレビに登場し、反政府運動参加者に対し、デモをやめなければリビアが内戦に陥ると警告した。

2月17日を「怒りの日」と設定して勃発したデモは、東部キレナイカ地方の諸都市で中央政府の統制を断ち切り、20日には首都トリポリに及んだ。

2月22日
カダフィ大佐がテレビ出演し、国外へ逃亡したとのうわさを一蹴。カダフィ大佐は、リビアを去ることはないと言明し、「殉教者として死ぬだろう」と語った。国連安保理は、市民に対する暴力を非難する声明を発表した。

2月26日
国連安保理は、リビアに対する制裁決議を採択。安保理はまた、国際刑事裁判所(ICC)に対し、リビアでの人権侵害について調査することを求めた。

3月7日
北大西洋条約機構(NATO)がリビア上空の飛行監視を24時間態勢で開始。

3月17日
国連安保理はリビアの飛行禁止区域を設定。また、市民を守るためにあらゆる措置を執ることを決定。

3月19日
フランス、イギリス、アメリカの各軍は軍事介入を開始。米軍を中心とした多国籍軍による「オデッセイの夜明け作戦」と呼ばれるリビアにおける軍事作戦が開始。

3月28日
カタールは、リビア反体制派の国民評議会を政府として承認すると明らかにした。反体制派をリビアの代表として認めるのはアラブ国家として初めて。

同じく28日、フランスのサルコジ大統領とキャメロン英首相は共同宣言を発表し、リビアの最高指導者カダフィ大佐に「即時退陣」を要求した。

4月1日
反体制派が独自の停戦条件提示したが、カダフィ派は拒否。

4月6日
カダフィ大佐はオバマ米大統領に対し、NATOによる空爆を阻止するよう書簡で懇願。

4月7日
トルコのエルドアン首相は7日夜、記者会見し、リビアのカダフィ政権と反体制派の間での和平案を発表した。

4月29日
カダフィ大佐は演説で、NATOに対して空爆停止の交渉を要請。また、リビアの石油生産施設を獲得するために、市民を殺害し、インフラを破壊していると非難した。

4月30日
NATOはトリポリの住宅にミサイル攻撃。この攻撃により、カダフィ大佐の息子と孫が死亡。

5月22日
EUは、反体制派が掌握するベンガジに事務局を開設。

6月8~13日
スペインやドイツなど数カ国が、リビアの反体制派「国民評議会」を正統な政府として承認。

6月27日
国際刑事裁判所は、カダフィ大佐と次男らに対して逮捕状を発行。

7月15~27日
米国や英国も国民評議会を承認。

8月20日
反カダフィ派がトリポリ市内に進入。一方、カダフィ派は、トリポリは政府側が掌握していると主張。

8月21日
トリポリを防衛するために集結するよう呼びかけるカダフィ大佐の音声が国営テレビを通じて流される。反カダフィ派は息子2人を拘束したと発表した。

8月22日
反カダフィ派はトリポリを掌握したと発表。しかし、市内の一部では激しい戦闘が続く。反カダフィ派は息子3人を拘束したことを明らかにしたが、カダフィ大佐の行方はつかめず。

~反カダフィ派が、カダフィ体制の象徴だった首都トリポリの「緑の広場」を占拠したことで、42年に及んだ独裁体制崩壊は決定的になった。~

9月3日
反カダフィ派は、カダフィ派に投降を呼びかけ、期日を1週間後に設定。

9月9~10日
期限を迎えても、カダフィ派は投降せず。カダフィ派の最後の拠点に対して攻撃が始まる。

9月20日
カダフィ派の最後の拠点の1つ、サブハ陥落。

10月17日
拠点の1つ、バニワリド陥落。シルトが最後の拠点となる。

10月20日
シルト陥落。カダフィ大佐は、拘束時に起きたカダフィ派と反カダフィ派の間で起きた銃撃戦に巻き込まれて死亡した。

10月23日
リビアの新政権づくりを目指す「国民評議会」は、東部のベンガジ(ベンガジは2月に反カダフィ派の蜂起が始まった記念すべき地)で式典を開き、全土解放を宣言した。

10月24日
国民評議会の議長が、イスラム法を基盤に新しい国づくりをすると発表。

0 件のコメント:

コメントを投稿